たまたま時間がおして、
たまたまいつもと違うプランで動く。
すると世界がいつもと違う有り様になっていて、
このままだといつも通りに間に合わないことに気付く。
そこでたまたま浮かんだ回避策をたまたま近くにあるもので実行すると、
たまたまそこにしばらく連絡のない友人の姿を見つける。
たまたま見かけたその姿は鏡に映っただけの後ろ姿であったけれど、
それでも見た瞬間に誰とわかって少し振り返る。
しかし誰とわかったけれども私は急いでいたので、
声をかけずにそのまま自分の道を急ぐ。
とうぜん向こうも気付いてはいない。
後ろに目がついていないかぎり。
少し心がざわつく。
なんと器の小さいことか。
あのことが許せないのか。
声をかけなかったのは、急いでいたからではないのか。
30分ほどでやることを終え、
時計を見てからいつも通りの流れに乗ると、
それは完璧にいつも通りだった。
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