ある日、公園に行ってみた。
テクテク歩いてみた。
並木がある。
足下でカサカサと音がする。
でかい赤い葉っぱが靴先にあたる。
見上げてみる。
背の高い樹木の葉っぱはバツの悪そうな顔をしている。
完全に赤茶色の葉っぱ、
完全に緑の葉っぱ、
途中まで赤茶色で途中から緑の葉っぱ、
まだ作業中とみえる。
もっとよく見てみる。
ざっくり見て、
外側の葉っぱから幹に向かって変化が起こっていることに気付く。
でもそれはあくまでざっくりの話。
おもしろくてしばらく見続けてみる。
すると段々と、
変化の途中であることの実感がわいてきて、
こいつも確かに生きているらしい、と、
不意にこみ上げる意味不明の感動。
涙腺を刺激するインパルス。
慌てて理性を呼び戻そうとする私をちらっと見るシーズー。
空からカサカサと言うのは樹木の笑いか風のいたずらか。
確かに風が冷たい。
もう公園を後にしてみた。
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