誰にも言ったことはないんだけれど、
一年ぐらい前から考えていることがある。
もし、花に顔があるのだとしたら、それはいったいどこにあるのだろう?
もちろんそんなことをずっと考えているわけではなく、
たまにふと、おやそういえばあれどうだったっけといった具合で、
思い出しては考えるというのを一年ぐらい繰り返しているわけで。
そんなわけでまず頭に浮かぶのは、それぞれの茎の先っちょの、あの花びらが開いているところ。
いちばん目につくとこだもんね。
あそこに顔があるのか?
いや、もしそこにあったとしたら、一つの根から沢山の顔が出ていることになって、
それぞれがたくさんお喋りをしているということになる。
ということは、一つの種からたくさんの独立した命が生まれていることになる。
うーん、これはおかしいな。
チューリップぐらいならわかるけど、桜までいくとちょっと無理があるな。
では、やはり一つしかない根っこのところだろうか。
たしかに水分を飲むのは根っこからだし、いろんな栄養も摂取しているところで、
顔と呼ぶに申し分ない。
いやいや、でもそれじゃあずっと土の中で誰とも世間話できないし、
季節の変わり目も楽しめないし、広い世界を見て驚くこともできないじゃない。
それはおかしいでしょ。
そういえば、ドラえもんでたまに出てくる歩く植物も、その顔は茎や幹の真ん中あたりにあるじゃないか。
のび太くんもそのあたりに向かって話をするじゃないか。
それが正解じゃないか?
いやいやいや、でもタンポポは一つの種からたくさん茎が出ているような…。
うぅーん思案は巡るばかり……いっそ花に聞いてみるがよろしい
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