外は雨が降っている。
ザーザー降り。
雨はいい。
とっても好き。
特に夜に降る雨が好き。
ザーザー降りが好き。
部屋の灯りを消して、
大きく開けた窓の際に、
ちょっこり座って外を眺めるのが好き。
ザーザー降りだと風がよく体に当たる。
たまに冷たい物が混じることもある。
そうなると尚のこと微笑ましい。
ずっと見ててもまったく飽きない。
飽きがこない。
雨は安息の象徴。
夜は陰の世界。
この雨粒はどこに漂っていた水素分子とどこに彷徨っていた酸素分子が、
どういうドラマを経て巡り会って、
何をきっかけに水素結合を約束したのか。
その一粒一粒の中にどれほどの記憶を留めてきたのか。
雨が空から連れてくる風はどこの国の匂いを覚えているのか。
飽きがこないうちに雨は上がる。
それにしてもなぜ雨が「上がる」と言うのだろう。
何も昇って行くものはないはずなのに。
昔の人はなにを思ったのだろうか。
今の私にはわかるはずもなかろうが、
この粒の一つ一つは知っているのだろう。
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無題
Re:無題