そう言えば、昨日はとても良い事がありました。
とても素晴らしい女性を見たのです。
見ただけです(笑)
その女性はとあるドーナツ屋さんに来ていたお客さんで、
私もそのとあるドーナツ屋さんにお客として居合わせていました。
私の方が先に来ていたと思います。
私は本を読んでいました。
その本は厚いものではありませんがずいぶんと前から読み始めていて、
もうすぐで読み終わりそうなところまできていました。
ちょうどクライマックス部分です。
私はふ〜と一息いれて顔を上げました。
そしてふと、女性が1人でテーブルについているのが目に止まりました。
そんな光景は別段珍しいものではありません。
しかし何かがいつもの光景と違う。
少し妙に感じて、こちら側からは後ろ姿しか見えないこともあり、
私はしばらくそのまま見ていました。
そして私はすぐに、この違和感の原因を理解したのです。
答えは『立ち居振る舞い』でした。
ちょっとした体さばきというか、身体の動かし方というか、
それが他の女性と圧倒的に違う。
どのような身のこなしなのかを私が一番しっくりくる表現で表すと、
「古風で大和的」な立ち居振る舞い。
その女性は私が最初みた時は何か本を広げて作業をしていました。
そしてその後手を休めてドーナツを口に運び、
コーヒーを啜っていました。
私が見たのはそこまでです。
しかし、それだけの動作で充分でした。
私の心を揺さぶるのには。
その女性を見て、私は今までモヤモヤとしていたものがハッキリと現れたという確信を得ました。
とても素晴らしい女性だと思いました。
日本には日本的な仕草というものがあります。
当然、中国には中国的な仕草があり、アメリカにはアメリカ的な仕草があります。
これはどこの国でも同じでしょう。
この国ごとの独特な立ち居振る舞いは如何にして生まれるかというと、
その国の文化によって育まれるのです。
日本は古来より着物を身に付け、障子戸に囲まれ畳の上で生活をしてきました。
この生活スタイルの中で効率のよい身体の使い方を模索した場合、
必然的に日本的な立ち居振る舞いが生まれるのです。
つまり、現在の欧米化された日本の生活スタイルの中で生きていると、
どうしても欧米的な体さばきの人間になってしまうのです。
その中にあってなおも日本的な仕草を受け継ぐ女性、
これを見た時に美しいと感じずにいられるでしょうか?
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花
昔の日本人は、美しい女性の立ち居振る舞いを
艶やかな花に例えて言い表しました。
この花が、今の世代にも咲き乱れることを願ってやみません。
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